〜「マイホームと税金」 その2〜 (住まいるクラブ 2002年2月号 特集記事) ひな祭り、終了式、卒業式となにかとイベントが多く、年度の終わりの月としても、年末と違ったあわただしさが感じられる時期になりました。不動産業界の人間にとっても転勤シーズン、入学シーズンが近づき、賃貸営業、売買営業ともに日々忙しさが増していく毎日です。 皆様はいかでしょうか?気候としては本格的な春の便りが、あちらこちらに聞かれるようになり。なんとなく「そわそわ」「わくわく」してきてくるような季節ではないでしょうか? 前回は「マイホームと税金」についてのお話しをさせていただきました。その内容の中心は「マイホームを売ったとき」のお話が中心でした。日本経済は、なお、一層のデフレ傾向が鮮明になり、不動産価格も一部を除いて下落傾向が続くなか、マイホーム売却や取得促進税制の基本的な部分のお話しでした。 そして、今回も引き続き税金のお話ですが、税金と3月といえば忘れてはいけないのが「確定申告」です。今回は最初に「注目のニュース」をご覧いただいて、「確定申告」にまつわるお話を中心にお送りいたします。この内容は、これからマイホームを買ったり、売ったりする方にも参考になる話ですのでお楽しみに! どんな人が確定申告をしなくてはならないの? それでは確定申告にまつわるお話をすすめてまいりましょう。ちなみに確定申告の期限は3月15日までです。 まず、最初に確定申告が必要な人はどんな人なのでしょうか。これは不動産に関係する部分だけで考えると、おもに、平成13年中(平成13年1月1日から12月31日まで)に不動産を売った人と買った人、不動産を貸している人、買うための資金の贈与を受けた人に分けられます。不動産以外でも代表的なところでは高額医療費を支払った人などが考えられますが、ここでは不動産に関係することだけで考えていくことにしましょう。また、不動産を貸している人はやや専門的になりますので、ここでは省略させていただきます。 不動産を売った人は、売って得した人も損したひともいずれも申告することになります。不動産を買った人で、申告が必要な人はマイホームを取得して今年から「住宅ローン控除」を受けようとする人、贈与では住宅取得資金贈与を受けた人が中心になります。それでは、それぞれについてみていきましょう。 不動産を売って得をした人 この場合の基本は、税金を支払うために申告が必要になります。前回、お話ししたとおり、利益に対して、その売った不動産の所有期間によって税率が決められています。 そして、ここで忘れてはいけないのが、マイホームを売った時の特例「3000万円控除」です。これは自分が住んでいたマイホームを売った場合には、売ることによって得られる利益に対して3000万円までは課税しませんというものです。ただし、ご自分で計算してこの範囲に収まっていて税金がかからない場合でも、申告が必要になりますのでご注意ください。 マイホーム売って得をした人が マイホームを新たに買うときは? 聞かれた方もいらっしゃるかもしれませんが「買替特例」というマイホームの買い替えの税金の優遇制度があります。これは、売って得をする金額が3000万円控除の額を大きく上回る場合に検討するべき内容になりますので、この場合には専門家のアドバイスを受けた方がいいことが多いので、ここでは3000万円控除の適用を受ける場合の注意点だけ記載します。 その一番の留意点は3000万円特別控除の適用を受けるとローン控除を受けられなくなるということです。マイホームを売って若干の利益が出て、例えば50万円の税金を支払う必要があったとしましょう。この場合、この50万円は3000万円特別控除の適用を受けることによって払わなくてもすみます。ただ、ここで3000万円控除の適用を受けると、新しい家をマイホームとして購入した場合の住宅ローン控除が受けられなくなります。 住宅ローン控除で戻ってくる金額は、昨年の7月1日以降に入居した場合は年末の借入残高の1%が10年間もどってきますので、ある程度の金額の住宅ローンを組んだ場合は、受け取れる税金の合計は50万円を超えるケースも多いので、3000万円控除の適用を受けた方が得なのか、住宅ローン控除を受けた方が得なのかを検討しなければなりません。50万円を節約するために、○○○万円を無駄にすることのないように、ちょっとした注意が必要です。 不動産を売って損をした人 損した金額を差し引いて、年収を申告して税金の還付を受けます。また、新たにマイホームを購入する人を優遇する制度として「譲渡損失の繰越控除」というものがあります。ただ、この制度を利用する人はそんなに多くありませんし、適用の条件が多少複雑ですので、マイホームの買い替えで、売った方に損がでる場合はこれも専門家のアドバスを受けることをお勧めします。 マイホームを買って住宅ローン控除を受ける人 話が前後しますが、平成13年中に住宅ローンを組んで、マイホームを買って入居した人は、確定申告をすることによって所得税の還付(払った税金から戻ってくること)を受けることができます。これがいわゆる「住宅ローン控除」です。 平成13年はこの住宅ローン控除の還付額は入居日が6月30日以前か7月1日以降かによって、2種類の計算方法があります。この日付はそのマイホームの契約日でも、全額支払った日でも、自分の名義(登記)をした日でもなく、入居した日がいつかが基準になります。 ちなみに7月1日以降に入居した人は、先にもお話ししたとおり、毎年年末の住宅ローン残高(上限5000万円まで)の1%の金額が10年間もどってきます。これは平成15年の末までにマイホームを購入して入居した方も同じですのでこれから購入される方もこの計算方法になります。 会社員で源泉徴収をされ、この住宅ローン控除を受ける人は、最初の年だけ確定申告して、翌年からは、銀行から発行される規定の年末残高証明書を勤務先に提出すれば、その年の年末調整で還付を受けることができます。自営業者の方は毎年行なう確定申告と同時に毎年申告することになります。 住宅取得資金贈与を受けた人 贈与税という税金があります。親からお金をもらった場合など、この税金がお金をもらった方に課税されます。この税金は年間110万円までは課税されませんが、不動産を買うとなると何かと親の援助を受けたくなる方も多いはず。そんな人のために、マイホームを買うために一生に一度だけ、実の親、祖父母から550万円まで、贈与税が課税されず、550万円を超えても1500万円の部分までは優遇するという制度があります。これが住宅取得資金贈与です。 これも贈与額550万円以下で税金がかからない場合でも申告が必要となります。また、この550万円までという枠は平成13年から拡大され、平成15年末日までとされています。 税務署などの相談コーナーを利用しましょう 最後に実際の申告について触れておきますが、これは、あまり難しく考えずに、税務署や市役所、公民館などの公共施設での無料相談会などを気軽に利用しましよう。そこでは、必要書類さえそろっていれば申告書の記入のしかたまで丁寧に教えてもらえます。3月に入るとそういった窓口も混雑しますが、わりきって、半日の時間をみていれば手続きそのものは簡単に終わってしまいます。 これから検討される方へ マイホームの売却や購入についての優遇税制を利用する場合には、人的な条件や不動産の条件など、いくつかの条件があります。それらについては、今回は詳しくお話ししていません。場合によっては複雑なケースもありますので、ぜひ、担当の営業社員にご相談ください。 不明な事柄は、提携税理士の先生のアドバイスを受けながら、答えさせていただきます。せっかくの優遇税制をうまく利用するためにも、自分に合った住み替えを成功させるためにも、小さなことでも結構ですので、お気軽にご相談ください! |