不動産についてのお役立ち情報
  
(住まいるクラブ 2003年11月号)


  先月、東海道新幹線の品川駅が開業しました。調べてみますと、昭和39年の同じ10月1日に東京オリンピック開催に向けて、夢の超特急「新幹線」がデビューしたそうです。開通当時は東京と新大阪間515qを4時間で走り、翌年からは3時間10分に短縮されました。今では、のぞみを利用すると2時間半で東海道を走り抜けることができます。
 そして、今回の品川駅開通に伴うダイヤ改正で、のぞみの本数が大幅に増え、ひかりの本数が減りました。東海道新幹線の主役はこの秋、「ひかり」から「のぞみ」に世代交代したと言えます。

 どんな世界でも、必要に迫られて、世代交代が行われる場合もありますが、スムーズにいかないことの方が多いと感じられます。
いつかは、次の世代にその主役を譲るのであれば、多くの人たちから喜ばれるような世代交代が理想的です。ところが、本人や周りの人間の感情がからんだりして、うまくいかないのが現実かもしれません。
それでは、今月も、家庭内の世代交代にも関係する(?)不動産についての情報を提供してまいります。



今月の <注目 NEWS>

「住宅金融公庫がローン証券化業務開始」

 住宅金融公庫が金融機関などから住宅ローンの債権を買い取って、一般の投資家に販売する事業を10月から開始した。
 
<トレンド>

今まで民間金融機関が長期期間固定型住宅ローンを積極的に提供できなかった理由として。

@金利上昇のリスクを自ら負えない
A住宅金融公庫の存在が大き過ぎた
Bライバルとなるような民間金融機関もなかった
などがあげられます。

今回の公庫の証券化の業務開始によって、金融機関は貸し出した住宅ローンの債権に手数料等を上乗せして、住宅金融公庫に売却できるため、自身の資産を圧縮することができ、健全性を高めることが可能となります。更に、金利上昇のリスクも最終的には投資家が負うため金融機関にとっては@の金利上昇リスクの心配がまったくなくなります。
住宅金融公庫が買い取る債権は20年から35年の全期間固定型が条件となっていますので、今まで住宅金融公庫が直接、消費者に提供していた全期間固定型の住宅ローンの提供を、間接的に金融機関をバックアップすることによって、民間に任せていこうとするもの。

Aの住宅金融公庫の存在や役割は今後、徐々に縮小されていくことが決まっています。
また、この制度が始まることによって、金融機関以外の民間企業も住宅ローン産業に資金を投入し易くなるため、ハウスメーカーなどを主体にしたグループなど、自社の製品の購入者を中心に住宅ローンの提供を行おうとする動きも出てきています。
このような動きが益々広がって、Bのより強力なライバルの民間金融機関が現れ、競争が激しくなることによって、金利の低い全期間固定型の住宅ローンが消費者に提供されるようになることが期待されています。


何でもQ&A

Q.中古住宅の購入を考えています。入居してすぐに、壊れた場所を見つけた場合には、直してもらえるのでしょうか?

A.中古住宅の売買は、基本的には有るがままの姿の売買になりますので、売主や仲介業者に修理する義務はありません。ただし、一定の内容については一定期間、売主が直さなくてはならない契約内容になっていることがほとんどです。

新築住宅については、アフターサービスの内容がはっきりしていて、細かいところでは、建具の調整などについても施工業者に申し出れば対応してもらえるので安心できます。
その点、質問のように、中古住宅の場合には、外から見ただけでは判断しづらいものです。いざ、住んでみて初めて分かることも多いはず。この点は中古住宅の購入をお考えの方は、しっかりと理解しておきましょう。

基本は?
 中古住宅の売買は有るがままの姿(現状有姿)が基本になります。言い換えると、売主さんは古いものは古いまま、買主さんに引き渡せばいいということです。
長年使っていれば、当然、汚れや、多少の傷などがありますが、そういったものも直さずに、そのままの状態で買ってもらうということになります。

そうは言っても
いくら中古でも、大きな欠陥があって、住むのにも支障がある場合には、買主さんは本来の目的(建物を利用する)を達成することができません。法律(民法)では、このような場合を想定して、売主さんが一定の義務を負うようにしています。

代表的なものは
売主さんに修繕義務が発生する主なものとしては、@雨漏りA白蟻被害B給排水設備の故障C柱の腐食などがあげられます。
目には見えない部分で、住んでみて分かる内容のものが中心です。

いつまでに言えば
 それでは、この売主さんが修繕義務を負う期間はいつまでなのでしょうか?
法律(民法)では「買主さんが発見してから1年以内」であれば売主さんは、これを直さないといけないことになっています。売主さんは10年後だろうが、100年後だろうが欠陥が見つかれば、いつでも直さなくてはなりません。
これではあまりにも売主さんがかわいそうなので、通常、不動産売買契約には、売主さんが修繕の義務を負う期間を特約で定めてあります。

引渡しから2ヶ月
このような欠陥のことを難しい言葉で言うと「瑕疵=かし」と言います。更に、この瑕疵を直す義務のことを「瑕疵担保責任」と言います。この責任期間を不動産売買契約書では明記しています。一般の方が売主の場合は、この瑕疵担保期間を、任意に決められます。これは、あくまで売主さんと買主さん話し合いで決めることなのですが、慣例として2ヶ月程度を目安として決められるケースがほとんどです。
ただし、中古住宅の状態があまり良くなく、売買価格にも反映されていいないような場合には売主さんの瑕疵担保責任を免除する取り決めをすることもあります。

不動産業者は最低2年
不動産業者が中古住宅の売主のケースは、法的(宅地建物取引業法)に決められていて、どんなに建物が古くても、引渡しから最低でも2年間は修繕義務を負わなくてはなりません。これは、消費者保護の観点から不動産業者を律しているものです。

 以上が中古住宅を売買するときの考え方です。実際には、支障が出たらすぐに仲介業者に連絡して対処を依頼します。
この対応は業者によって、はっきりと違いが出ます。業者としては後ろ向きの仕事になりますので、このようなケースにしっかり対応できる業者でないといけません。中古住宅の購入もしっかりとした対応のできる仲介業者を選ぶことが重要です。


貴方はどっち? 必要「和室」不要

一部屋しかない賃貸用のアパートやマンションではフローリングでないと、なかなか入居者が見つからなくなっています。分譲用のファミリータイプのマンションでも和室が消えつつあるこの頃。皆様はどちらですか?

《和室派》
椅子に座る生活が日本人にもすっかり浸透したといっても、畳の感触や匂い、布団を通して感じる硬さが家に無いとがまんできないという人も多いはず。畳には湿度を調整したり、空気をきれいにする効果もありますし、断熱性、防音性にも優れています。和の空間でゆったりとすごす時間は気分を和らげてくれます。

《洋室派》
フローリングの普及によって和室が急に減ってきたようです。カーペットだと毎日の掃除や汚したときが面倒ですし、跡が残ったりして大変です。その点、フローリングだとお掃除も楽ですし、汚してしまった時の処理も簡単。椅子、ベッドなどの普及とともに家で過ごす時間が短くなっていることも、洋室の生活が広まる要因でもあります。

《中間派》
妥協の産物とでもいいましょうか。最近ではリビングなどの広いスペースの一部に畳を敷いて、和の雰囲気と畳の香りや感触を楽しんでいる方も多いですね。
畳には、先にも書いたような長所がたくさんあって、夏は涼しく感じさせてくれますし、冬はこたつと一緒になれば、より一層暖かさを感じさせてくれます。
日本特有の畳というひとつの文化にも、今まででは考えられないような利用方法が普及するかもしれませんね。
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不動産のことば 《媒介》

媒介(ばいかい)。仲介と同じ意味です。
ちょっと前までは、近所に必ず一人や二人はいた、ちょっと顔の広い人。こっちに年頃の女性がいれば、あっちの良さそうな男性に写真を見せては話をまとめることを生きがいにしているような人。こういう方をなんと呼んだかは知りませんが、本人たちの特徴や好み、家庭環境などもよく知っている人の紹介であれば、結婚してからも成功する可能性が高かったのではないでしょうか?

もっとも最近では恋愛を経てゴールインするカップルが多いので、このような方にもお目にかかる機会もめっきり減ってしまいました。ただ、晩婚化や離婚率上昇などがあって、こういう人が改めて必要になってきているとも言えます。

さて、話は脱線しましたが、このようなことを不動産の世界で商売として行うのが「媒介」です。あちらで自分の家を売りたいという人がいれば、こっちで家が欲しいという人に紹介して、仲をとりもって契約を成立させる。晴れて契約が成立したときには手数料を頂く商売です。不動産版のプロの仲人とお考え下さい。
より良い相手を見つけるには結婚も不動産の購入も共通することがたくさんあります。間に入った人に希望を遠慮なく伝えることと、自分を知ってもらうこと。まずこれができて信頼できる担当者がみつかれば、住まい選びも成功したも同然と言えます。






編集後記
 今年の7月1日時点の土地の価格「基準地価」が国土交通省から発表されました。ほんの一部を除いて、13年連続して下落です。経済、株価が底離れきているという表現を目や耳にする昨今。土地の価格も底に行き着いたのか、それとも底はまだまだ深いのか、底の無い海も無いし… 去年も同じような事を書いた気もしますし… 来年はどうなんでしょうか?


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