不動産についてのお役立ち情報
  
(住まいるクラブ 2003年12月号)


 
星空の美しい季節がやってきました。冬の星空が一段と綺麗に見えるのは、空気が澄んで星が見えやすくなるのと同時に、四季のなかでも夜空に輝く1等星の数が一番多いからでもあります。
冬は寒くて苦手だという方も、輝くばかりの美しい夜空を眺めているとちょっぴりロマンティックな気分に浸れるのではないでしょうか。

 高い建物が増えてきて空が狭くなったり、ネオンや街灯で夜空が明るくなったりで、星空を眺めるのには環境が悪化するばかりですが、この季節くらいは、夜に帰宅するほんの少しの時間でも、ゆっくり空を見上げるような気持ちを忘れないようにしたいものです。
2003年もいよいよ押し迫ってきましたが、皆様のこの一年はいかがでしたでしょうか?
家を購入した方、売却した方、購入や売却を考えている方、来年こそはと考えている方。暖かい部屋で、家族みんなで鍋でもつつきながら、この一年を振り返ってみるのも楽しいですね。そして、ちょっと外の空気を吸いながら、一緒に綺麗な星空を見上げてみてはいかがでしょうか。

それでは今月も静かな冬のちょっとした時間のお供にお送りいたします。



今月の <注目 NEWS>

「上期の新設住宅着工戸数が4年振り増加」

国土交通省が発表した2003年度上期の新設住宅着戸数は前年同期比0.9%増の60万2千戸で、4年振り前年度を上回った。また、同時に発表された9月の新設住宅着工戸数も1.2%増の9万8千戸で、2か月振りに増加した。
着工戸数の内訳をみると、持家は4.2%、分譲住宅は1.6%増加した一方で、アパートなどの貸家は2.2%減少した。
 
<トレンド>

 今年上半期の新設住宅着工戸数が増加したことの要因のひとつは、現行の住宅ローン控除制度が延長されなかった場合の駆け込み需要です。
住宅ローンの借入残高の1%(最高5,000万円まで)が10年間戻ってくる現行制度の適用は今年の12月までに入居しなくてはならず、それを過ぎてしまうと、戻ってくる期間も6年間に短縮され、率も2,000万円を超える部分は0.5%(最高3,000万円まで)となってしまいます。今のところは延長されるかどうかは不透明ですので、それなら今のうちにと考えた消費者が多かったようです。

 その他にも、地価や住宅建設コストの下落で購入者層が広がったことや住宅ローンの借入金利の上昇も要因として挙げられます。
特に8月後半から住宅金融公庫をはじめとした、住宅ローンの借入金利が上昇の兆しをみせたことから、これも少しでも金利の低い時期に購入しようという駆け込みの需要が増えたことの影響が大きかったようです。
景気の底離れという表現が使われるようになってきて、住宅ローン控除が現行制度のまま延長されるのは難しいような雰囲気が強まっています。さすがにこれから新築を建てて年末までに入居するのは間に合いませんが、新築、中古を問わず完成物件が視野に入っていて、その他の条件もそろっているという方は、思い切って年末までの入居を狙ってみてはいかがでしょうか?



何でもQ&A

Q.新築分譲戸建の広告を見ていると、同じ場所に建っていて、土地の広さや建物の広さもほとんど同じなのに分譲価格が違うのはなぜですか?

A.不動産の価格に影響するものとして、その不動産がある場所や環境の他に、道路、日当たり、土地の形、間取りの使いやすさなど様々な要素があります。
複数の新築を同時に分譲するような場合には、このような要素を考慮しながら分譲価格を決めることになります。つまり、分譲価格の違いはその住宅の特徴を反映していることになります。


 どんなに似ていても、同じ不動産は世の中にひとつも無いといわれます。たとえ、隣あった同じ広さの土地でも、価格が違うときもたくさんあります。それでは今回は、一戸建ての価格に影響するいくつかのその要素について考えてみましょう。

共通の要素
 不動産を購入してそこに住むとき、その環境を買うともいわれます。それほどに重要なのが、その環境です。公共施設、医療機関、商業施設、交通機関、利便性などは自分からは変えられません。これらは事前に十分な検討が必要です。だからこそ、自分の知っている街のほうが安心して考えられるということもできます。
今回はこれらの環境については同一のものとして、個別要因について考えます。

道路
不動産の価値を決める大きな要因のひとつが道路状況です。道路の幅、交通量、車の入りやすさ、向き、土地が接している長さなどが価格に影響します。一般的には北側に道路があるよりも、南側にあった方が価格は高くなります。東側と南側に道路があるような角地といわれる土地はさらに高くなります。。

土地の形
土地が道路に接している長さ(間口)にも関係しますが。この土地の形もいろいろです。旗竿のような形、台形や三角形の土地。また、長方形でも奥行きが深く間口が狭いものは正方形に近い形の土地よりは価格は下がります。

日当たり
南側に日当たりをさえぎるものがなければ一日中日当たりが確保されます。南側に道路があれば日当たりが良いケースが多いのですが。道路が南側になくても北側が開けていたり、隣が公園だったり、河川に面していたりとこればかりは現地で確認してみないとわかりません。将来的な日当たりの阻害要素も考えながら検討する必要があります。

間取り
建売分譲住宅の間取りは、なるべくたくさんの消費者に受け入れてもらえるように、比較的オーソドックスな間取りで作られることがほとんどです。
共通する消費者のニーズを満たしているような間取り。比較的広めのLDKや収納。4部屋以上のゆったりした居室。南に面した部屋が3部屋などの間取りは人気も高く価格も高く設定されます。

良し悪しではなく特徴で!
 その他にも土地と建物の広さや仕様の違い、駐車スペース、庭、隣との関係などまだまだたくさんあります。これらが全て考慮されて分譲価格が決められています。これらの個別要因はじっくりと現地を見ながら比較して検討してください。現地で見ているとその違いがはっきりとしてくるはずです。

 そのときに大切なのがそれぞれの要素をその家の特徴で捕らえることです。なぜならば予算には限りがありますし、家族の状況によって要望は違うからです。全ての条件が最上級のものを選んでいては予算が足らなくなってしまいます。南側に道路があると日当たりはいいけど、人の視線が気になるなど全ての特徴には長所と欠点があります。それらは購入する人の条件で悪くもなり良くもなります。そして、価格が低ければ将来の返済計画が楽になるというメリットもあります。「○○だからだめ」では無くて、ご自分たちが住んだときのことを考えて検討しましょう。

貴方はどっち? 「寒いのと暑いの」

 皆様はどちらがお好きですか?暑い季節のビールや寒い季節の熱燗を連想するお酒好きの方。夏や冬にするスポーツを連想する行動派の方と色々でしょう。それは人の好みの問題であって答えは勿論ありません。でも、体にも家にも悪いのが外は暑いのに室内が寒いのと、外が寒いのに室内が暑いことです。

《夏に布団派》
 暑〜い夏に、部屋をキンキンに冷やして、布団にくるまって寝るのがぐっすり眠れて最高に気持ちいいんだよ!という方。近くにいらっしゃいませんか?体温調整機能が弱くなり、夏バテの原因になったりで体に良いことは何も無いんですが、やめられないんですよね〜。

《冬は部屋を閉めきり派》
 寒い冬に暖ったか〜い部屋で食べるアイスクリームが最高!という方も近くにいらっしゃいませんか?冬は食べ物もおいしい季節です。食べ過ぎには注意しなくてはいけないんですが、やめられないんですよね〜。

《家も生き物》
近年の家屋やマンションは昔の日本家屋に比べると気密性が格段に高まりました。それによって冷暖房効率が良くなり節電にもつながっています。でも、部屋のなかが快適な分、忘れがちなことが外気を入れること。生活様式も家では夜を過ごす事が多いこともあって一日中窓は閉めっぱなしという家庭も多いはず。これでは室内の空気がよどんでしまって家にはよくありません。

虫、カビ、結露と悪影響ばかりが考えられます。暑いのが好きな方も寒いのが好きな方も、家に外気を入れることを、ご自分の体のためにも家のためにも忘れないでください。
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不動産のことば 《抵当権》

 お金を借りた人が、お金を返せなくなってしまったときに、貸したお金について、他に貸した人がいても優先的に返済を受けられる権利のこと。
不動産でいうと、銀行が住宅ローンを貸すときには不動産を担保にして抵当権を設定しておきます。これは、お金を借りた人が返せなくなってしまった場合にはその不動産を競売にかけて、競売代金から優先的に貸したお金を返してもらうようにしておくためです。
消費者側からいうと、わたしたちが銀行から住宅ローンを借りるには自分が購入する家と土地を担保に提供しないと銀行からはお金を貸してもらえないということです。

 その他にも、住宅ローン保証会社に保証料を支払って保証の契約をしてもらわなくてはなりませんし、火災に備えて火災保険にも加入しなくてはなりません。
このように金融機関は自らが貸したお金が貸し倒れにならないように二重三重に保全を図っています。

 今のところ、その費用の大部分は消費者が負っていますが、住宅ローンの借入金利が低く、金融機関の競争が激化するなか、今までのように横並びではなかなか消費者に選んでもらえない状況で、少しずつではありますが、変化の兆しが見え初めてはいるようです。これからは、借入金利だけではなく、それらの条件についても考える必要があります。






編集後記
 衆議院選挙が終わって、そろそろ来年度に向けて税制改正の議論が本格化するはずです。今年は相続税精算課税という大幅な改正があったばかりですので来年度については小幅な改正にとどまりそうです。不動産に係わる税制改正の内容で一番の注目は、現行の住宅ローン減税が延長されるかどうかですが、今のところ微妙な状況。年内には、はっきりするのでしょうか。


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