(住まいるクラブ 2003年8月号) 今年の夏は電力不足が心配されています。冷房の効き過ぎる場所にいて体調を崩すことも多い昨今。夏は暑いものと割り切って、今年はエアコンのスイッチを切ったり、設定温度を少し高くしたりして汗をかきながら、冷えた「すいか」でもほおばるのも良いかもしれませんね。 さて、もうすぐお盆休みがやってきます。今ではあまり使わなくなった言葉で「薮入り」という言葉があります。これは元々、草深い土地へ帰るという意味から、正月やお盆に嫁いだり、働きに出て家を離れた人々も親元や世話役の家に帰ることが許されるという習慣を表していました。 現代でも、故郷に帰って、懐かしい家で日頃の垢を流し、幼なじみと思い出話に花を咲かせることはとても楽しいことです。昔では海外旅行はもちろんのこと、日帰り旅行などもなかった時代。お盆休みは数少ない大きな楽しみのひとつだったのでしょう。お盆休みというと渋滞や混雑などのマイナスイメージを抱く人も多いかもしれませんが、ここはぜひ、原点に返って1年の疲れを癒す時期と考えましょう。 それでは今月は内容をマイナーチェンジして新たな誌面でお送りいたします。お楽しみに! 今月の <注目 NEWS> 「住宅金融公庫の基準金利9月2日から2.4%に上昇」 国土交通省は住宅金融公庫の基準金利を第2回受付期間終了後の9月2日から0.40%引き上げ、2.40%に改定すると発表した。公庫の調達原資である財投金利が引き上げられたことにともなう措置。 9月1日までに申し込みする場合は、基準金利2.00%が適用される。 <トレンド> 長期金利の低下に伴い6月中旬から住宅金融公庫の基準金利が2.00%になったばかりでしたが、3ヶ月弱で引下げ前より高い金利になってしまいました。 公庫の基準金利が2%というのは1998年10月〜12月の過去最低金利に並ぶ低さだったのですが、11年目以降の金利が4.00%だったので、今回が名実ともに過去最低でした。 金利の動きは日本国内の株価、国債価格、失業率や経済状況。同じくアメリカの状況など様々な状況が反映され、ちょっとした変化で上昇したり、下降したりして、最近ではその道のプロでもなかなか確実には予測できないような動きを示しているようです。 一般的には景気が好くなる時には金利が上がり、景気が悪くなると下がると言われていますが、国内景気の本格的な回復には程遠いような状況で長期金利が上がると、超低水準の預貯金の金利や企業年金の運用利回りが上昇するというメリットもある反面、住宅ローンの金利が上がったり、長期間資金を借り入れている企業の利子負担が増えて景気の足をひっぱると言ったデメリットも出てきます。 銀行の住宅ローンは申し込んでも、実際にお金が融資されるまでは借入金利は確定しませんが、住宅金融公庫は申込時に金利が確定しますので、住宅ローン金利の上昇の兆しが見え始めている今、公庫の利用を考えている方は9月2日までが史上最低金利での借り入れチャンスです。 何でもQ&A
A.現行の住宅ローン控除の適用を受けるには、今年中に入居しなくてはなりません。 今月号からの新設コーナー「今月のトピックス!!なんでもQ&A」では皆様からの不動産にまつわる疑問にどしどしお答えいたします。もし、聞きたいことがありましたら、お気軽に担当に伝えてください。素朴な疑問から難しい疑問まで、皆様の「Q」をお待ちしております。 それでは記念すべき最初の「Q」について簡単に解説してまいりましょう。質問は「住宅ローン控除」についてですが、これは、マイホーム購入資金の一部に金融機関からの借入を利用した場合に、支払った税金が戻ってくるという税制面での特典です。 ここで簡単にその内容を確認してみましょう。 いくら戻ってくるか ◎10年間 ◎年末の借入残高×1% (残高の最高は5,000万円まで) 購入不動産は ◎床面積が50u(登記簿の面積)以上あること。 ◎床面積の1/2以上に相当する部分が居住用であること。 ◎中古住宅は建築20年(耐火建築物は25年)以内であること。 控除を受けられない人 ◎その年の年収が3,000万円(給与収入は3,336万円)を超えている人。(超えている年だけ適用されない) ◎入居した年前後2年間の間に3,000万円控除や買い換えの税制面の特例を受けている人。 住宅ローンの主な条件 ◎返済期間が10年以上のもの ◎住宅及び住宅とともに取得する土地等のために借りたローンであること。 ◎社内融資の場合は、年利1%以上のもの。 ※親・兄弟等からの借入金は対象外 摘要時期 ◎平成15年12月末日までに入居。 このように現行制度では住宅ローンの借入の1%が10年間戻ってきます。ただし、ここで注意しなくてはならないのはこの制度の適用期限が今年末までで切れることになっていることです。 この制度を延長させようという議論はありますが、確定するのはまだ先のようですし。もし、この制度の延長がされないことになると、戻ってくる金額も年数もだいぶ少なくなってしまいます。※下図参照 建物をこれから建てるような新築の購入を検討されている方は年末までの入居が現行制度の適用条件になっていますので、そろそろ準備しないと間に合わないような時期です。 また、中古や完成新築物件の購入を検討されている方も、契約してから即入居というわけにもいきませんし、住宅ローンの借入金利も上昇の気配が漂ってきていますので、そろそろ行動を起こす時期ではないでしょうか。 ★★★ ローン控除の比較 ★★★
貴方はどっち? 「固定金利と変動金利」 固定金利と変動金利。あなたならどちらを選択しますか?住宅金融公庫の見直しが決定して以来、民間でも固定金利の住宅ローンを利用できるようになってきました。皆様はどのタイプ? 《割り切り派》 いったん借りたら家賃だと思って何も考えずに給料口座から引き落とされていれば金利の動きなどもあまり気にならない人。こんな人には固定金利がお勧めです。途中の手続きも不要ですし、今の低金利なら安心です。 《小まめに繰上げ返済派》 余裕ができたら、繰り上げ返済 をして早めに負担を減らそうとするなら変動金利型がお勧めです。当初は金利を安く抑えておいて、元金をまとめて返していけば最後まで返済していくよりも金利負担は圧倒的に少なくてすみます。将来、親御さんなどからのまとまった援助を期待されている方もこのタイプです。 《こだわり派》 とにかく金利の動きにはこだわっていきたいという方は固定期間選択型というのもお勧めです。固定期間が短ければ金利の安さでは負けません。固定期間が終了する度に将来の金利を予測して固定期間を決めていきます。 とりあえず10年くらいは固定でその後に考えようという方もこのタイプ。 いかがでしょうか?ここではなかなか割り切れないことや迷ってしまうようなことを色々な角度からお伝えしてまいります。 (^.^)/~~~ 不動産のことば 《仲介手数料》 ここでは不動産の取引などに出てくる用語の説明やちょっとしたヒントなどを掲載していきたいと思います。 まず今月は「不動産仲介手数料」です。仲介手数料の金額については賃貸が家賃の1ヶ月分。売買が売買金額(400万円超)の3%+6万円がそれぞれ上限となっています。では、この仲介手数料は不動産会社に何を依頼すると必要になるのでしょうか? 実は、賃貸でも売買でも契約が成立してからでないと仲介手数料を請求できないことになっています。ただし、契約前でもA社に売却の依頼をしていた物件をB社を通して売却したり、A社に紹介してもらった物件をB社を通して購入することは契約違反になってしまいます。 でも、不動産会社に資料を送ってもらったり、売却可能額を調べてもらったり、分からないことを教えてもらったりするだけなら、仲介手数料はかかりません。 そこで、売却の依頼をするまで。物件を案内してもらうまで。この時間を営業担当者とのお見合い期間と考えてはいかがでしょうか。担当とは長いつき合いにもなるはずです。基本マナーがしっかりしているか、質問には的確に答えてくれるか、情熱はあるかなど積極的に会って話してみましょう。遠慮せずに何かを相談してみて下さい。良い営業担当ほど皆様の要望を待っているはずです。 編集後記 株価が乱高下しています。全体的には上昇しているようですが、これが本格的なものなのか、一時的なものなのかはもう少し様子を見てみないと分からないようです。過去の例からすると、景気の動き、株価の動きに連動して地価も動いていました。さて、これからの時代はどのような動きになるのでしょうか。地価の動きに底が有るのか無いのか、横ばいなのか... 金利の動きと同じで、予想し難いことですね。 |