不動産についてのお役立ち情報
  
(住まいるクラブ 2004年12月号)


 普段は、ゆったりと暮らしているお坊さんも12月になると、忙しそうに街を行き来するようになるといわれた年の瀬。時間の経過は人によって感じ方に違いがあるものの、もう今年も終わりかと思っている方も多いことでしょう。

これから年末年始にかけては一年のなかでも何かと行事が多い季節。日増しにスケジュールも忙しくなってくる頃です。ところで、この「忙しい」という文字を漢字で分解してみると「心」と「亡」になります。そして、これを上下にくっつけてみると「忘れる」という漢字ができあがります。「忙しい」も「忘れる」も両方ともそれぞれの漢字の意味は「心」がどこかへ行ってしまうという意味なんです。

そう考えると、12月は一年のなかでも一番「心」がどこかへ行ってしまう季節だといえるのかもしれません。でも、「心」がどこかへ行ってしまうとあまり良いことは起こらないようです。仕事のミス、約束事、健康。ちょっとした不注意で、こじらせてしまったりします。どんなに忙しくても「心」にはゆとりをもって暮らしていけるように心がけたいものですね。
それでは今月も、同じ「心」を忘れる時間でも、少しリラックスできるようなひと時のお供にお送りいたします。



今月の <注目 NEWS>

「東京都が新築住宅への火災報知器設置義務付」

 平成16年3月31日に一部改正された東京都の火災予防条例が10月1日に施行され、一般住宅に住宅用火災警報器の設置が義務付けられるとともに、これに乗じた悪質な販売や点検等による被害の発生を防止するため、住宅用火災警報器等を取り扱う消防設備業者の責務の明確化、是正指導及び届出などについても規定されました。

 <トレンド>

この改正により9月末までに建築確認申請が受理されたものと、既存の住宅を除いて10月1日以降に住宅の新築・改築を行う場合には火災警報器の設置が義務化されました。
国でも、今年の6月に消防法を改正して、平成18年までには全ての新築住宅に火災報知器の設置を義務付けることに決められましたが、東京都ではそれに先がけて義務化したものです。同じような条例が他のエリアにも広がっていくとが予想されます。

東京消防庁の統計によると、住宅火災の死者発生件数は火災報知器が作動した場合には3分の1に減るとされています。
この統計結果は、火災の発生をいち早く知ることによって、火災が発生した住宅から非難することがいかに重要かを物語っています。今まではマンションなどの集合住宅や商業ビルなどには設置が義務付けられていましたが、これからは一般住宅にも設置しなくてはならないことになりました。

最近ではバリアフリーなどのお年寄りや子供に優しい住宅などが注目されていますが、火災報知器の設置も、いち早く、お年寄りや子供に危険を知らせることで、たくさんの生命が助かることが期待されていいます。

ちなみに、この火災報知器の設置が義務付けられたことを機会に悪質な業者が訪問販売で火災報知器やその点検をあたかも、指定業者として当然のように販売することも考えられますのでご注意を。
これから冬の本番を迎えて空気がどんどん乾燥してきます。火の元にも十分注意しましょう。





何でもQ&A

Q.先月、新築分譲住宅の購入契約を結びました。この新築は現在建築中で完成は来年の2月を予定しています。このような未完成の物件で、万一、建物が火災にあって燃えてしまったときには契約はどうなるのでしょうか?

A.多くの契約では物件引渡しまでの火災や天災による損害に対する責任は売主が負うという取り決めがされています。

今回は契約したあとの万が一のときの質問です。新潟では大きな地震がありましたので心配されている方も多いことだと思います。火災保険のことも少し交えてお送りいたします。

契約条項を確認
危険負担の取り決めといいます。物件引き渡しまでに、売主に責任がない、例えば火災や地震によって建物が損害を受けたような場合について決められています。
その内容は損害が直せないような時には、契約がなかった状態に戻しますので、売主はもらった手付金などを全額買主に返すことになります。損害が直せる状態であれば、売主の費用で直さなくてはなりません。いずれのケースでも物件引渡しまでは売主が天災などのリスクを負うことになります。

万一、この条項が記載されていないと、そのリスクは買主が負うことになり、どんな状態でも残りの金額を支払わなくてはなりませんので契約時に必ず確認しておいてください。

建築を依頼したときも同じ
自分の土地に家を建てるような場合には建築業者と建築請負契約書というものを締結します。この契約書にも同じ内容のものが記載されているケースが殆どですので確認してください。
なお、建築中の建物についての所有権は建築業者にありますので、万一のときに備えて、建築業者が火災保険などに加入している場合が多いのでこれも安心です。
新築でも中古でも買主側にリスクを負わせるのは不動産契約ではなじまないという考え方が定着しています。

自分のものになってから
自分の自宅が近隣の失火によって損害を受けた場合に、この損害を失火した人に請求できるかどうかご存知でしょうか。
失火責任法という法律があって失火者に重大な過失がない限り、損害を請求できないとされています。そして、最近では物騒な放火などの事件も増えています。自分に落ち度がなくても、火災にあってしまうこともありますので、万一に備えて、火災保険に加入することが必要になります。

住宅ローンを借りる場合
金融機関は住宅ローンを貸出すときにはローンを借りる人の不動産を担保にとります。万一、ローンが返済できなくなってしまったら、不動産を売却して貸出した資金を回収するためです。金融機関は担保にとった不動産の価値が下がると困ります。つまり、担保にとった家が火災でなくなってしまうということは担保価値が少なくなってしまうということを意味するからです。
そこで金融機関は住宅ローンを借りる人に火災保険に加入することを条件付けています。そして、万一のときの保険金は住宅ローンの一部返済に充てられます。

借入費用の一部
そういった理由から火災保険料は住宅ローンの借入費用の一部として準備する必要があります。
また、金融機関によっては加入した火災保険の証券を住宅ローンの返済が終わるまで預かることもあります。団体生命保険、ローン保証料に火災保険と資金を貸出す側は二重、三重とリスクに対する備えを万全にしています。

家財は保険対象外
住宅ローンを借りるときに加入する火災保険の対象はあくまでも建物です。したがって、家のなかにある家財については保障対象外です。ですから、火災保険とセットになった総合的な保険に入るか別途契約が必要になります。また、地震による火災には適用されませんので、地震に備えたいという場合は別途地震保険に加入しなくてはなりません。

火災や天災に関係のあるお話をしてきましたが、火災保険の支払いは、契約時に一括して支払うケースが多く、月日がたって売却するときになったら火災保険に加入しているかどうかも、忘れてしまったとういお客様がたくさんいますので注意しましょう。




貴方はどっち? マンションと一戸建て

その1

勿論!人それぞれです。場所、予算、人数、ライフスタイルなどお住まいになる人によって結論は違ってきますので、ここではそれぞれの特徴について考えていきたいと思います。あなたなら、どちらがいいですか?

《終の棲家?》
マンション購入は一昔前までは一戸建へのワンステップのように考えられていましたが、最近のアンケート結果の数字でも、そう考える人の方が少なくなってきたようです。これは、一時期のように、買えばいつかは騰がるという不動産神話が崩れたためにマンションからの買い替えが難しくなっているということにも大きな原因があります。

《十分な面積》
これもやはり、不動産の価格がさがったことに大きな要因がありますが、以前に比較して価格の割に面積の広いマンションが増えてきました。分譲会社も一生住めるような広さと間取りのマンションに需要があると考えている結果です。

《お年寄りにも優しい》
分譲会社はバリアフリーなどにも気を使っています。上層階でも車椅子でいけるような設計のマンションが増えています。これも分譲会社がお年寄りや、今は元気でも将来も安心な方がいいという永住志向の強い人に注目しているからです。

今回は最近のマンションは永住を考えている人にも耐えうる物件が増えているというお話です。築年数が古くても管理体制や修繕計画がしっかりしているマンションでは、バリアフリーなどへの対応ができているものもたくさんあります。長く住むという観点から物件を見ると、違った角度に目が向くかもしれません。
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不動産のことば 《バルコニー


2階以上の住戸の外壁から、外にせり出して作った露台のこと。上階に同様のバルコニーがあれば、それが屋根代わりになる。
本来はロミオとジュリエットがお互いを呼び合ったようなところをバルコニーというようです。というのも、調べてみると日本ではバルコニーとベランダの区別が明確にはされていないようなのです。

マンションにあるのが、バルコニーで一戸建についているのがベランダという考え方や、屋根があるのがベランダで、屋根がない(マンションでは上階のバルコニーは屋根ではないと考える)のがバルコニーと考えるなどの向きもありますが、昔の公団・公社ではマンションタイプのものでもベランダという表現が使われていましたし、一戸建でもバルコニーという表現がよく使われます。いずれにしても、結論は出せないようようです。でも、バルコニーの方が聞こえがいいと感じてしまうのは私だけでしょうか。

ちなみに、マンションのバルコニーもしくはベランダと呼ばれている部分は管理規約上は共有部分になっていますので、物置など容易に動かせないような物は設置できないと決められているマンションがほとんどです。これは火災が発生したときの、非難通路として確保しなくてはならないという理由もあります。また、美観の観点から、布団や洗濯物も干せないというマンションもあります。いずれの決まりも集団生活を考えるうえで決められている内容です。



編集後記
 来年はプロ野球のパリーグが面白いかもしれませんね。6球団のうち半分の球団の名前が変わるようですから。日本人はよく判官びいきだといいます。誕生したばかりの球団が弱くても、弱いからこそ熱狂的なファンが定着するということも考えられます。伝統の球団がなくなってしまったのは寂しいですが、新しい風にも期待したいものです。