不動産についてのお役立ち情報
  
(住まいるクラブ 2004年6月号)


 雨の多い梅雨の季節にしっとりと咲き、私たちの心を和ませくれる花、紫陽花はその花色を次々と変えることから、人の心の移ろいやすさにもたとえられます。また、紫陽花はその育っている土壌の質によっても花色が変わるとされています。
人もまた、その育った環境によって性格や考え方が変わってきます。そして、やはり人の心は変わっていくものです。ついさっきまで仲良く話していたのに、いきなり喧嘩を始めたと思っていたら、次には笑いながら食事をしている事など、子供に限らずよく目にする光景でしょう。
紫陽花はその花の美しさは勿論、人の気持ちや性格と同じように、変わっていくところが人を惹きつける魅力なのでしょうか。そんなことを考えながら、そぼ降る雨のなか、傘をさしながら街を散歩してみてはいかがでしょう。
そして、ついでに自分の家の変化にも思いを巡らせてみましょう。案外と変わってきているところも多いかもしれません。それでは今月も変化に敏感な皆さまのためにお送りいたします。








今月の <注目 NEWS>

「1〜3月期の住宅成約件数が前年を上回る」

 不動産業者が売却物件情報や売買取引事例の内容を登録して、いつでも閲覧できるシステムを統括している東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が発表した1〜3月における首都圏不動産流通市場動向によると。中古マンション成約件数が5期連続で、戸建て住宅成約件数は2期ぶりに前年同期を上回った。
 中古マンション成約件数は前年同期比7.8%増。1戸当たりの成約価格は前年同月比1.5%上昇で3期連続の上昇となった。
 戸建住宅の成約件数は前年同期比1.3%増。一方、土地(100〜200u)の成約件数は前年同月比4.7%減で、3期ぶりに前年同期を下回った。




 
<トレンド>

ファミリータイプの賃貸住宅の空室が目立ち、賃貸物件のオーナーの悩みの種になっているようです。不動産価格の下落や住宅ローン金利の低水準などを反映して。「家賃を払うよりも安くあがる」と考える家庭が増えているからでしょうか。皆さんの周りにも、賃貸住宅から持家に引っ越した人がここ数年目立ちませんでしたか?

3月下旬に国土交通省が発表した公示地価は13年連続下落でしたが、最近の傾向としては下落幅が縮小しているのと、場所によっては上昇傾向にあるということです。不動産の価格は下がり続けていますが、価格が下がっているということはそれだけ買いやすくなっているということ。取引件数が増えている要因は、それだけ買う人が増えているという証拠でもあります。

日本経済にも少しずつ明るさが見え始めているとも言われます。これは実需にともなった消費が顕著になってきたということだと思います。不動産の取引件数が伸びているということは不動産を必要としている人が増えているからともいえます。そう考えると、不動産も使う人の立場からみて、便利な場所、価値ある場所がそうでない場所と比べて人気が高まってくるのではないでしょうか。




何でもQ&A

Q.現在所有している自宅を売却して、買い換えを考えています。自宅には住宅ローンが残っていますが買い換えは可能でしょうか?また、売却するときは、別な場所に一時的に引っ越さないといけないのでしょうか?

A.マイホームの売却は住宅ローンが残ったままで行うことの方が多いです。売却代金を住宅ローンの返済にまわして処理します。また、引越しついては一度で済む時とそうでない時があります。

 家も古くなってきたし、以前に比べて自分の希望に合う物件も手頃な価格になってきて。ここで一気に大幅リフォームをしようか、思い切って買い換えようかと思い悩んでいる方も多いはず。そんな時の疑問が、今の住宅ローンと引越しの問題。今の住宅ローンをどうすればいいのか、そして、できれば引越しも一度ですませたい。今回はそんな悩みにお答えします。

まずは売却予想価格から
売却予想価格をどうやって知るのか?一番手っ取り早くて簡単なのは不動産会社に問い合わせて査定してもらうことです。無料で行ってもらえて、買い換えのアドバイスもしてもらえます。
そこまではちょっと?という方は、新聞折込広告、雑誌、インターネットなどで自分の家に似た物件を探して、おおよその相場をつかんでおきましょう。買い換えを成功させるには、この売却価格を間違えないことが最も重要になります。できれば早い段階で専門家の査定を受けましょう。

住宅ローンの残額は
次に行う必要があるのは、住宅ローンの借入残高の確認です。住宅ローン控除を受けている人は、金融機関から送られてくる、年末ローン残高証明書に記載されています。住宅ローン控除の期間が終わってしまっている方は、金融機関からもらった返済計画表に借入残高が記載されています。両方ともお手元にない方は、住宅ローンを利用している金融機関に問い合わせて確認します。

手元資金
毎月あんなに払ってるのにローンがまだこんなに残ってる!という人も多いことでしょう。
借入残高を確認したら、次に売却予想価格から仲介手数料概算(3%+6万円と消費税)と住宅ローンの借入残高を差し引いて下さい。その金額に自己資金をプラスしたものが、買い換える時の手元資金になります。手元資金に新たな住宅ローンを加えて、新しいマイホームの購入資金に充てることになります。

手元資金がマイナスのとき
売却予想価格から住宅ローンの借入残高を引いたらマイナスになってしまう方もいらっしゃるでしょう。その方は自己資金で補う。親類からの贈与や借入で補う。銀行の買い換えローンを利用するなどの方法があります。銀行のローンは売却予想価格と借入残高の差が大きいと借入できないケースや、いくつかの条件があります。また、税金が戻ってく場合もありますので、不動産会社に相談されることをお勧めいたします。

購入可能な物件の把握
ここまで来てやっと、買い換えのスタート地点。今度は購入物件の検討に入ります。いざ、売れたはいいけど、思っていたような条件の物件が買えなかったというのでは買い換える意味もありません。そこで、買い換えの手元資金、購入の諸経費と住宅ローン全てを考え合わせて、購入可能金額を出します。それが決まったら、自分の欲しい条件の物件が買えるかどうか、大体のめぼしをつけておきましょう。
売却が先か後か
ここまで来たら、後は不動産営業担当者と時間をかけて相談して決めましょう。

売却を先行させるか、購入を先行させるか。また、引越しが一度で済むかどうかは、売却物件の売出価格や条件。購入希望条件など様々な内容を考慮して判断しなくてはなりません。
ただ、購入する物件が新築物件の方が、ある程度の融通がきいて、買い換えや引越しがスムーズにできることも多いようです。

より快適な住まいへのステップアップ。今までは終の棲家と考えて購入することが多かったようです。これからは、その時々のライフスタイルに合った住まいを考えることも大切になるでしょう。








貴方はどっち? 賃貸と持家

その6

男性78.32。女性85.23。と聞くとピンと来る方も多いことでしょう。そうです!この数字は日本人の平均寿命(2002年)の数字です。日本の平均寿命は確実に延びています。そこで、今回は老後のコストについて考えてみたいと思います。

《老後の年間必要経費》
 現在、皆さんは1年間にどれだけの出費が必要となっているか把握していますか?家計簿をつけているご家庭では明確になっていると思いますが。漠然としていて明確にはわからないご家庭も多いことと思います。将来のこととなると余計に実感のわかないことではないでしょうか。老後の夫婦二人の年間生活費は仕事を引退する前のそれの7割程度が必要とされています。

《限られる収入源》
今、国内では、公的年金の運営が問題となっています。これはこれからの少子高齢化をむかえるにあたっての国民全体の不安のあらわれともいえます。これからは公的年金だけに頼るには不安が多く、個人年金、定年退職や引退後の収入源などを確保しておく事は、私たちにとって、より豊かな老後をすごすためにも重要な課題となっています。

そして、収入源を確保するとともに出費を抑える工夫も必要でしょう。そのなかでも大きいのが居住費です。持家であれば、家賃は必要ありませんし、契約の更新や保証人の問題も心配はいりません。これから整備されるとしても賃貸住宅では不安が残ります。
さて皆さん!1年間の必要経費が200万円だとしたら、20年間の老後必要経費の総額は?!
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不動産のことば 《契約書》

 ご存知のとおり契約の内容を書面にして、通常は当事者が署名押印をして作成します。
普段、私たちの生活のなかではあまり登場することの少ない契約書ですが、不動産取引においては数多く、かつ、重要な役割を担っています。

例えば、部屋を借りるときには「賃貸借契約書」。不動産を売ったり買ったりするときには「不動産売買契約書」。自分が所有する不動産の売却を不動産業者に依頼するときには「媒介契約書」。建築業者に建物の建築を依頼するときには「建築請負契約書」。金融機関からお金を借りるときには「金銭消費貸借契約書」と、ざっと挙げるだけでもたくさんあります。そして、どれにも共通しているのが「大きな金額のやり取りと当事者双方の義務」を明確に決めておく書面だということです。

賃貸でも月額の支払額は住宅ローンのそれに匹敵するものですし、何年も住み続ければ大変な金額になります。だからこそ、契約書の内容を契約までにしっかりと確認しておく必要があります。不動産の契約書は法律的な曖昧さを避けるために、不動産の取引に精通している方でもなかなか分かりにくい言葉で表現されています。ことが起きてから知らなかったでは済まされません。分かりにくい内容は担当者に確認しながら理解しておくことが重要です。






編集後記
 今年の春は温暖化の影響か、夏のような日差しの日も多かったですね。今年の梅雨はどうなるのでしょうか。梅雨時は洗濯物も乾きにくく、部屋のなかもじめじめして、うっとうしいと感じます。でも!そうは言っても、春らしい春、梅雨時らしい梅雨時が来ないと、なんだか心配になります。季節の変わり目を感じつつ......