不動産についてのお役立ち情報
  
(住まいるクラブ 2005年1月号)


 明けましておめでとうございます。本年も「住まいるクラブ」をお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
大晦日が過ぎて新しい年を迎えると、何かにつけて「初」をつけて新しい気分を味わったりします。「初夢」「初日の出」「初荷」「初湯」「初空」「初仕事」その他にも何かにつけて「初」をつけて楽しんだりします。そのなかでも馴染みの深い言葉のひとつとして「初夢」があります。
初夢はいつみた夢のことをいうのかは諸説あるようですが、もともと多くの人が大晦日の日は寝ないで過ごしたことから、初夢は正月2日の夜にみた夢をいうと説もあるようです。縁起の良い夢としては「一富士、二鷹、三茄子」が有名ですが「宝船、富士、春駒」もおめでたい夢とされています。江戸の昔ではおまじないが書かれた「宝船」の絵を枕の下に入れて寝ると良い夢がみられるということで、七福神や財宝がのった宝船の絵が飛ぶように売れたようです。
ちなみに、悪い夢をみてしまったときは、翌朝に宝船の絵を川に流せば大丈夫だといわれていたそうです。
さて、皆さん今年の「初夢」はいかがでしたか?良かった人にも悪かった人にもちょっとした気分転換にお送りいたします。




今月の <注目 NEWS>

「景観法が施行される」
良好な街並みを整備・保全するために、建物の高さやデザインを規制できる景観法が12月から施行された。今までは各自治体が条例などを制定して景観などの維持につとめてきたが、強制力が弱く、財源的にも十分とは言いがたいもので、マンション建設をめぐって各地で紛争が起きていることもあり、景観に関する基本法を制定することにしたもの。

 <トレンド>

新聞紙上でも取り上げられた東京都国立市のマンション訴訟をご存知でしょうか。1999年に通称大学通り沿いに18階建の高さ53mのマンションの建築計画が浮上し付近の住民らによる反対運動が起こり、国立市が大学通り沿いの並木との調和を要請するなかで、建築主は計画を14階建(44m)に計画を変更して、反対運動を押し切る形で2000年1月に工事が始まりました。その後、工事が進むなか2001年3月に住民側が提訴に踏み切り2002年2月には東京地方裁判所の一審判決が出ました。

一審の判決では住民が長い間、努力して良好な環境を築き上げた場合には、住民もそれを守る義務があり、他の住民に対してもそれを守るように求める権利があるとされ、マンションの7階以上の部分(20mを超える部分)を取り壊して景観を守らなくてはならないとされ、様々な方面から注目を浴びていました。
ところが、今年の10月に出た東京高等裁判所による二審判決では逆に住民側が敗訴するという形になり、この問題は最高裁までいって争われることになりました。

二審判決によると、住民には景観の維持を求める具体的な権利はないと判断されました。
この争いは景観に対する法的判断の難しさの一端を表す事例ではないでしょうか。こういった問題は大小含めると、日本のいたる所で発生しています。こういった問題に歯止めをかける法律として、より実効性の高い今回の「景観法」が施行されました。これにより、少しでもこのような問題が少なくなることが期待されています。




何でもQ&A

Q.現在、一戸建住宅に住んでいます。建物が築後20年を経過して古くなってきたので、売却しようと考えています。その際には売却価格には家の価値はまったくみてもらえないのでしょうか?また、その際は家を取壊してからの方が、売却するのには有利になるのでしょうか?

A.一戸建を売却するときには、建物のグレードや状態によって、価値がみられる場合とそうでない場合があります。ただ、建物の市場価値があまりみられない場合でも、取り壊さなくても売りに出せるケースがほとんどです。

今回は建物の老朽化にともなう自宅の売却についての質問です。長年住み慣れた家には愛着があってなかなか引越すという決断はしにくいものですが、住宅ローンの金利が低くなっている昨今。買い替えの環境としては好機到来です。そんな時のちょっとしたヒントとしていただければと思います。

バブルの頃の建物
若い方は記憶にはないかもしれませんが、20年前といえば日本のバブル経済の始まる直前です。ということは、これから築後20年を超えるような建物はバブル期に建てられたものが多くなっていくということに他なりません。
バブル期では、今では信じられないことですが、個人も法人も極端な表現ですがお金の使い道を探していたというような時代です。したがって当時は物によっては普通よりも豪華かつ贅沢に作られた建物がたくさんあります。勿論、普通のものもありますので、そういった意味でも一口に築後20年といっても、まだまだ、多少の手直しをすれば使えるものもあれば、どう手を加えても心配になるようなものまで様々です。

建物が重要視され始めた
バブル期について触れましたが、当時の中古戸建の売却価格では、建物価格はあまり重要視されませんでした。なぜなら、資金に余裕があり、持っていれば土地の値段が上がると考えられていたので、古くなったら買い換えればいいという傾向が強かったのです。そういった状況から、当時は築15年も過ぎると、建物の状態や内容に関係なく、価値をあまり評価されないような時代でした。
ところが、最近では土地の価格が下がってきたおかげで、販売価格に占める建物の価格が重要視されてきています。そして、リフォーム技術の向上や施工費用の下落もあり、しっかりした中古建物であれば確実な需要がみこめるようになりました。

選択肢が増えた
住宅を購入する側からみると、選択肢が増えたということもできます。同じ予算でも、新築、土地を購入してから建物を建てる、中古、中古を購入してからリフォームをして住むなど、利便性重視、環境重視、価格重視と買う人の希望によっても色々なパターンが考えられるようになりました。特に、リフォームをする場合は軽微なものから大規模なものまで、買う人によって千差万別です。

人によって違う
ということは、買う人のニーズによって、中古建物の利用度合いが変わってくるともいえます。
増改築する人や大規模リフォームを計画するケースもあれば、あくまでも土地が気に入ったので、建物は取り壊して、新しい建物を自分で建てたいというケースも考えられます。前者にとっては、中古建物がないとだめですし、後者にとっては建物が無い方がいいということになります。

家がある方がいい?
使用に耐えないような中古建物は別ですが、古くても十分利用可能な家であれば、とりあえずそのまま売りに出して、後は買う人のニーズによって判断してもらう方が現実的な対応になります。
こういった内容を全て考慮して土地の価格と建物の価格を総合的に判断して売り出し価格を決めることになります。
古いから価値が無いということではなくて、あくまでも内容によって、そして、まだ使用できる家であればそのままで売りに出す方が売る側にとっての引越しの負担を考えてみても有利といえます。

中古建物の価値について考えてきました。年々、環境問題への関心も高まり、古いものもうまく使うという精神も見直されつつあります。もしかすると、今までが不自然な状況で、これからが自然な形かもしれません。




貴方はどっち? マンションと一戸建て

その2

今回は収納について考えてみましょう。ある統計によると日本人の6割が現在の住まいに不満を持っていて、その不満のなかでも上位にランクされるのが収納の少なさだということです。収納は家を選ぶにあたっての大きなポイントのひとつです。

《軍配は一戸建に》
収納の広さを一戸建とマンションで比較したとしたら、これは平均の面積からいって、一戸建に軍配が上がるのは間違いなさそうです。最近では広めのマンションが増えてきたとはいえ、一戸建にはかないません。一戸建にはウォークインクロゼットなどと呼ばれる、人が歩いて入れる、広々とした収納スペースがついているものも珍しくありません。

《収納面積も建築費のうち》
でも、予算には限りがあります。一戸建でもマンションでも、建物の面積には収納部分も含まれています。住まいにとって収納スペースが重要なのに反論はないと思いますが、予算に限りがある以上、居住スペースとのバランスを考えなくてはいけません。収納が広ければいいというものでもなく、かといって家具で居住スペースを占領してしまっては同じことになってしまいます。

《工夫が必要?》
皆さんも感じているように家のなかには以外と不要なものがたくさんあります。また、最近ではデットスペースを活かした便利な収納家具や棚もたくさんあります。そして、収納スペースを考えるにも長期的なライフプランが必要かもしれません。お子様の成長、親との同居、退職などをふまえて見つめ直す必要があるかもしれません。

収納のお話でした。毎年荷物が減っていけば楽なんですが。
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不動産のことば 《バリアフリー


障害者や高齢者が生活するうえで障害となるものがない状態。具体的には床に段差がない、廊下や階段が余裕ある幅なっていて手すりがついている、入り口から室内に車椅子などでも入れる、お風呂が障害者や高齢者向けの仕様になっているなどが挙げられます。

小さなお子様をベビーカーに乗せて街を歩いたり、自転車で街を走ると、歩道と車道の段差の多さや、歩道の狭さに不自由を感じることはありませんか。最近では役所、駅、ショッピングエリアなどの公共スペースのバリアフリー化は、少しずつ進んでいるようですが、どこへ行っても安心できるようになるまでは、まだまだ時間がかかるようです。最近ではユニバーサルデザインなどと呼ばれて、障害者や高齢者に限らず、全ての人に使いやすいということを目指した商品などが注目を浴びて、様々な商品が出てきました。国内景気が明るいとは決していえない状況のなかで、こういった分野いついては今後ますます盛んになっていくのではないでしょうか。

今までは、こういった視点から物事を考える習慣があまりなかったように感じられますが、住宅についてもバリアフリー仕様があたりまえになっていく時代がもうすぐやってくるかもしれません。本格的な高齢化社会を迎えるこれから、人に対する配慮やゆとりを大切にすることによって、みんなが住みやすい環境が増えてくることが望まれます。




編集後記
 ちょっと気が早いようですが、今年の春のスギ花粉の量は、昨年の10倍から30倍が予想されているそうです。花粉症に苦しむ人は、自分には何も罪はないのに、なんでこんなに苦しまなくてはならないのだろうという気持ちになりませんか。それが毎年、続くと思うとせっかくの季節も気が重いものになってしまいますね。春が嫌いな人は意外に多いかもしれません。