(住まいるクラブ 2005年9月号) 秋はもう少し先の陽気が続きます。ここ最近は台風が日本に上陸する時期が早まっている気がしますが、9月の台風上陸数の平年値は、8月の1.2個に次いで1年の内で2番目に多い0.8個です。そして、室戸台風(昭和9.9.21)、枕崎台風(昭和20.9.17)、伊勢湾台風(昭和34.9.26)をはじめとする過去に大きな災害をもたらした台風は、ほとんどが9月に上陸しています。 9月の台風は、太平洋高気圧が弱まるため、南方海上から日本を直撃するコースをとるものが多く、広範囲にわたり風水害や高潮害などの災害を引き起こします。 ところで、天気予報の台風情報でよく耳にする「大型の台風」という表現の「大型」の定義はご存知でしょうか。これは、平均風速(秒速)が15m以上の強風域の半径が500km以上800km未満のものを「大型の台風」というそうです。高速道路を利用したときの東京から大阪までの走行距離が、約500m強の距離ですから、その大きさを想像していただけると思います。 それでは、今月は、そんな大型台風が来襲しないことをひたすら祈りつつお送りいたします。 今月の <注目 NEWS> 「東京都の路線価が13年ぶりに上昇」 国土交通省は、消費者が安心して適切なリフォームを実施できる環境整備として相談体制の強化と、「悪質リフォーム対策検討委員会」の設置を発表した。ただちに実施するものとしては、「相談体制の強化・充実」。各都道府県、政令市ごとに1ヵ所以上のリフォーム相談窓口を設置して消費者に対し、業者選定から書面による契約の重要性などについての情報提供およびアドバイスを行なう。 <トレンド> 地価動向は都心部の条件の良い場所は横ばいか、やや上昇傾向で地方や条件のあまり良くない場所は下落傾向という状況が続くと予想されます。 それにしても、ひと昔を10年とするならば、東京の地価が上昇していたのは「昔の話」ということになっていたのですが、ついに昔の状況に戻ってしまうのでしょうか? そこで今回は、昔を懐かしむ意味も含めて、13年前の主なニュースを見ながら、昔がどんな時代だったのかを振り返ってみます。 ◎Jリーグ開幕(5月15日) ◎皇太子、雅子様ご結婚(6月9日) ◎北海道南西沖地震(7月12日)大津波が奥尻島などを直撃 ◎細川内閣発足(8月9日) ◎異常気象でお米が大凶作、海外から緊急輸入 思えばこの平成5年から戦後最大とも言われる大不況が深刻化してリストラと雇用不安が日本全体に広がった年でもありました。あまり憶えていないという若い世代もおありかとは思いますが、あの出来事が13年前か〜!と感じ入っている方も多いのではないでしょうか。この年から13年間、地価は下がり続けてきました。それでも、一時期底なしではないかと思われた地価もここに来て、やっと底が見えてきたとも言えます。 それにしても13年前。個人的には、食い意地が張っているせいか、お米がなくて知り合いの遠くのお米屋さんに、買いに行ったのが、強く印象に残っていますが、皆様はいかがでしょうか? 何でもQ&A
A.現在の住宅ローンはたくさんの種類があります。それぞれに、メリットとデメリットがあります。特に、ご質問にあるように「変動金利型」と「固定期間選択型」には金利上昇のリスクがあります。大切なのは、このリスクを十分理解したうえで、資金計画をすることです。いつまでも返済額が変わらないことは無いと考えましょう。 金融庁が7月にまとめた銀行に対する監督指針でも、銀行が住宅ローンを融資する際には、金利が上昇して返済額が増える将来のリスクを書面を使って、十分に説明しなくてはならないように決められました。これは最近の低金利を強調した銀行の住宅ローンにもリスクがあることを利用者に理解してもらうことにより、消費者が金利上昇でローンの返済ができなくなることを防ぐのが大きな狙いです。 そこで今回は住宅ローンの金利上昇のリスクについて考えてみましょう。 固定金利はリスク無し 全期間固定金利型の住宅ローンは金利上昇のリスクはありません。借りた時の金利が返済終了時まで動かないので、途中から返済額が増える心配はまったくないということです。 その代わりのデメリットは、変動金利型や一定期間固定金利型よりも借入金利が高く設定されていることです。 一般的には、低金利時代は固定金利の方が有利とされています。ここ、1、2年の間にこの固定金利の住宅ローンを扱う窓口が急速に広まっています。返済期間、借入金額、年収などから、固定金利型住宅ローンの利用を検討することは必要です。 変動金利型 変動金利型の特徴は大きく二つ @金利が年間2回見直される A5年ごとに返済額が見直されるとりあえず5年間は返済額は変わりませんが、5年間の間に住宅ローンの借入金利が上がった場合には、次の5年間は返済額が上がるというもの。金利上昇のツケが5年ごとに回ってくる住宅ローンと考えていただいてもいいでしょう。最高限度が設けられていますが、最高では1.25倍まで返済額が上がる可能性があります。 最近の主流 銀行が様々なキャンペーンなどを行って力を注いでいるのが、借入当初の金利を極端に低く設定した、1年から5年間の一定期間固定金利型。多くの銀行では固定期間が3年以内であれば当初は1%前後で借りることができます。最初に決めた年数だけは金利は固定されますが、約束の期間がすぎたら、その時点での借入金利が適用される住宅ローンです。 銀行の主力商品は、最近では変動金利型から一定期間固定型に移行しています。 一定期間固定型のリスク 変動金利型も一定期間固定型も一言で言ってしまえば、将来、借入金利が上昇することがリスクです。特に、一定期間固定型ではキャンペーンなどで、最初の金利が抑えられていることも多く、固定期間が終了するのと同時に金利が一気に上がってしまうようなことも考えなくてはまりません。 返済額の上昇 金利が上昇するリスクは、言い換えると、返済額が上がるリスクと考えてください。例えば3年固定で当初の金利1%、返済期間30年で3,000万円を借りた場合の月々の返済額は105,249円ですが。これが3年の固定期間が終了した時点で4%になっていたとしたら月々の返済は128,550円に上がります。 このように3%の金利上昇という表現よりも返済額がいくら上がるかを考えた方が、そのリスクを実感できるのではないでしょうか。借入途中で金利が変わる住宅ローンは当初の借入金利に注目することも重要ですが、上昇したときの返済計画も考えて資金計画を考えましょう。 金利上昇のリスクについて考えてみましたが。金利が上がるということは、悪いことばかりではないのですが、対策を考えておけば、いざという時も安心です。 貴方はどっち? マンションと一戸建 その10 今回は地震のお話です。最近の地震の多さも気になるところですが、ここでは、一戸建とマンションどちらが安全かということではなくて、地震保険や税制面からみる、地震に対する建物の安全性について考えてみます。 《エリアによる違い》 地震保険料は場所によって違いがあるのをご存知でしょうか。地震被害が発生する可能性について保険会社が決めているものですが、数段階のうち一番高いエリアが東京都、神奈川県、静岡県です。これは、東海沖地震などの発生が危惧されているからだと思われます。また、その他のエリアも地震発生予測や人口密度などを考慮して段階が決められているようです。これは、あくまでも保険料算出のための段階分けで、保険料が低い地域が安全だということではありません。 《構造による違い》 建物の構造によっても地震保険料が変わってきます。木造よりも鉄筋コンクリート造や鉄骨造の方が地震に対して強いので、保険料が安くなります。また、最近では品確法という法律に基づいた3段階に分かれる耐震等級を有している建物は保険料の割引制度があります。地震に対する構造上の安全性が高ければ高いほど保険料が安くなるということです。 《税制面でも》 昭和58年6月に建築基準法が改正され新耐震基準ができました。この基準を満たしていれば築年数が古くても税制面での優遇措置が受けられます。つまり、税制面からも地震に弱い建物をなくしていこうということを目指しています。まず、自分の家が地震に対して、どれだけ安全かを確認しておかなくてはならないということです。 (^.^)/~~~ 不動産のことば 《路線価》 相続や贈与が行われる際、宅地の相続税贈与税評価額の算定基礎となるもので、道路に面した宅地1uあたりの価格を国税庁が定めたもの。売買取引の実例や専門家の意見を参考にして、国土交通省が決めている地価公示価格の8割を目安として定められています。市街地のほとんどには、路線価がつけられていますが、路線価がつけられていない地域では、固定資産税評価額の何倍かを相続税贈与税評価額とする倍率方式がとられています。 不動産を贈与しようとする人が注目する点が、地価公示価格と路線価の差です。地価公示価格は実際の取引価格に近い数字になっています。先にも記載したとおり贈与税を計算するときの基準となる地価は路線価です、そして、その路線価は地価公示価格の8割を目安に定められています。ということは、不動産を贈与する時は実際の取引価格より2割ほど割り引いてもらえるということになります。また、建物も実勢価格よりも安く(固定資産税評価額)評価されますの、現金で贈与するよりも現金を不動産に代えてから贈与した方が有利になるということです。 ちなみに、もう一方の相続税を納める必要がある案件は毎年約5万件だそうです。これを亡くなった方の割合でみると約5%強という数字になります。この割合を多いと感じるのか、少ないと感じるのか皆様はいかがでしょうか。 編集後記 京の都に外来種のアライグマが出没して、歴史的建築物に巣を作ったり、柱に爪あとを残したりする被害が出ているそうです。アライグマは出ないまでも、屋根裏などに鳥が巣を作ることは珍しくなりません。どうも最近2階の天井でゴソゴソと音がするようなことはありませんか?鳥に限らず、ちょっとした隙間から動物が入ることもあるようですのでご注意を。 (^O^)/ |