(住まいるクラブ 2006年3月号) 今年は例年になく寒い冬でしたが、待ちに待った冬はもうそこまでやってきています。雛人形を前に暖かい日差しを浴びながらのんびりと過ごすのも昔ながらの春の光景というところでしょう。 ところで、その雛人形。皆さんの家では男雛と女雛を左右どちらに飾りますか? 結論から言うとどちらでも正解なんだそうです。 江戸時代から庶民に普及した現代のような形の内裏雛は、左が上位という古来の日本の伝統から、男雛(お内裏様)は左側(向かって右側)に飾られていましたが、明治の文明開化政策のもとで最初の即位式を挙げた大正天皇が西洋式にならって右に立ったところ、それが皇室の伝統になり、更にそれを真似て東京地方では男雛を右(向かって左)に置く家が多くなったということです。 ところが京都では今も、伝統を重んじて向かって右に置く家が多いようです。ちなみに(社)日本人形協会では昭和天皇の即位以来、男雛を向かって左に置くのを現代式、右に置くのを古式として、どちらでも良いとしています。関東風と関西風とでも言えるかもしれませんね。 それでは今月も春のうららかな午後のお昼寝のお供に、お送りしてまいります。 今月の <注目 NEWS> 「公庫のフラット35の買取件数797.1%増」 住宅金融公庫が発表した、証券化ローン「フラット35」の受付状況によると、05年度第3四半期までに受け付けた「フラット35」の買取申請戸数は47,721戸にのぼり、前年同期に比べて797.1%増と8倍近くに増加した。03年10月からの累計戸数は65,699戸となった。 <トレンド> 民間金融機関の融資した「長期固定型」の住宅ローンを住宅金融公庫が譲り受け、この住宅ローンを借りた消費者は取扱金融機関を通じて住宅金融公庫に返済をするという「フラット35」の利用が増えています。 2005年度の「フラット35」の年間買取申請戸数は2004年度実績の17,173戸を大きく上回り、6万戸を突破することが予想されています。また、「フラット35」の取扱金融機関は、前年度末時点では204機関だったものが、06年1月4日時点では信用金庫・信用組合の144、地方銀行・第二地方銀行の100を始めとし、合計274機関に増えています。 「フラット35」の大きな特徴は「長期間固定型」の住宅ローンであるということと、融資金利や融資手数料、申込時の提出書類等が金融機関によって異なるということです。主な商品概要(申込要件など)は住宅金融公庫が全国共通で定めていますが、ローンを提供する金融機関が独自に決めている部分も多く、金利、融資手数料でも以下のような差が出ています。 融資金利は 2.521%〜3.570% 融資手数料は定額で 10,500円〜105,000円 定率で 融資額の1.5%〜2.1% (06年1月時点) 「フラット35」という商品名は同じでも、提供される条件が微妙に違っているのが特徴です。金利や融資手数料を比較検討したうえで申込金融機関を決める必要があります。今は低金利時代なので、長期固定型の住宅ローンを借りたいと考える人は多いはず。そんな時にも、ちょっとした下調べが大切になっています。 何でもQ&A
A.固定資産税の清算金は、一年の税額を物件引渡し日を境にして日割りで計算して、買主さんが売主さんに現金で物件引渡し日に支払うのが一般的です。 不動産を購入するときには、物件のそのもの意外にも諸経費が必要になります。仲介手数料、不動産取得税、登記費用、住宅ローン費用など、様々な費用が必要になってきます。今回はその不動産を購入するときの諸費用のひとつである「固定資産税の清算金」についてのご質問です。以下には固定資産税を清算するときの方法や考え方を簡単に記載しますので参考にしてください。 固定資産税って? 土地と家は税法上「固定資産」になります。固定資産税は固定資産の所有者(1月1日時点)に対して課税される税金です。毎年1月1日時点で土地と家を持っている人には「固定資産税」という税金が課せられることが決まっています。 さらに、その土地が市街化区域(住宅がある多くのエリアがこの区域です)という区域にある場合には合わせて「都市計画税」という税金も課せられます。一般的に固定資産税額と言うと、この都市計画税を含んだ金額を指します。(固定資産税額等)両方とも市区町村に支払う地方税ですので、土地と家を持っている人は、毎年この税金を市区町村に納めているということになります。 売買があった年は? 固定資産税額等の計算は固定資産税評価額に対して一定の税率をかけて計算されますが、広さによる特例やマイホームによる特例などもあります。今回はこの計算方法については省略しますが、この税金の請求は1月1日時点での所有者にされます。 1月1日以降に売買などによって所有者が変わったとしても、役所は以前の所有者に対して請求を行うことになっています。 そこで、新しい所有者は自分のものになった日以降の固定資産税額等の金額を日割りで計算して売主さんに支払うことによって清算することが必要になってきます。そうしないと、売主さんが自分のものでもない土地と家の税金を払っていることになってしまうからです。 一年っていつから? 固定資産税は1年間の税額ですが、そもそも「平成18年度の税額」はいつからいつまででしょうか?実は「平成18年の1月1日から12月31日」派と「平成18年の4月1日から翌年3月31日」派に分かれるのをご存知でしょうか。明確な決まりが無いのが実情です。この年度のスタートの日を「固定資産税の起算日」と言います。 金額が大きく違う 例えば7月1日以降が買主さんの負担になる契約があったとしたら、この固定資産税の起算日の違いによって負担日数が次のように変わってきます。 ■起算日が1月1日のケース 負担日数184日(6か月分) ■起算日が4月1日のケース 負担日数274日(9か月分) 年税額が150,000円だとしたら、金額にして約37,000円もの清算金の差になります。 どうやって決める? それでは固定資産税の起算日はどうやって決められるかというと、これも決まりはありません。強いて言えば「慣習」で決められます。大雑把に言うと、日本を二つに分けて、東は4月1日エリアが多く、西は1月1日エリアが多いようです。こればかりは根拠となるものが無いのでどうしようもありません。ただ、大切なのは後でもめないように、契約締結時にこの起算日をしっかりと決めておくということです。 今回は固定資産税の起算日についての内容でしたが、不動産の売買契約を締結するときには、この他にも決めておかなくてはならない意外と大切な「期日」がいくつかあります。これらはお金のやり取りや解約などに関わるものが多いので、不動産営業担当者に納得のいくまで説明を求めてから決めるようにしましょう。 貴方はどっち? 防災グッズ ある?ない? 建物の耐震強度は地震災害に対するハード面の備えで非常に大切なものですが、日ごろから大きな地震きたらどうするかという対処方法はソフトの部分。防災グッズを揃えておくのも、ソフトを充実させておくことにつながるかもしれません。これを機会に防災のソフト面について考えてみてください。 《必要を感じてはいても》 試しに、ご近所の親しい人に防災グッズを常備しているかどうかを確認してみてください。意外と少ないと感じませんか? 防災グッズを常備した方が良いか、どうかと訊ねれば、当然、必要だと答えが返ってきますが、実際に災害に備えて、家に防災グッズがあるという家庭はまだまだ少ないようです。あるアンケートでも、非常用の持出袋を用意している家庭は全体の30%台にとどまっているという結果でした。 《どれくらい必要》 ところで、災害のときにどれくらいの水と食料が必要かご存知でしょうか。これも意外と多くて、水は一日あたり大人で3?。食料は3日分がひとつの目安とされています。3日あればライフラインが止まってしまっても、自治体などの救助が期待できるので、なんとか安心できる日数ということです。 《その他にも》 それから、意外と見落されがちなのはトイレの確保です。最近では防災グッズのなかに必ず入れられるようになりましたが、飲み水が大切な災害時に水を無駄にすることもできません。移動中でもトイレの確保は大変です。 どっちというよりも、これは必要なもの。家庭に防災グッズが無い人は、早速、防災グッズを準備しましょう。こればかりは思い立った時に実行しないと! 不動産のことば 《SRC》 鉄骨鉄筋コンクリート。Steel framed Reniforced Concreteを略して「SRC造」という。鉄骨で柱や梁(はり)を組み、その周りに鉄筋を配してコンクリートを流し込む工法。7〜8階建以上の高層マンションの建築工法として多く用いられる。 RC(鉄筋コンクリート)造は、引っ張る力に強い鉄筋で、圧縮する力に強いコンクリートを補強する工法だが、同じ階数ならRC造よりもSRC造のほうが耐震性は高く、柱も細くできる。建築コストはSRC造の方が高くなる。 昨年あたりから、土地の価格が場所によって上昇しているというニュースも入ってきています。マンション分譲業者や戸建分譲業者は、できる限り販売価格を抑えて利益を確保できるように、コストを削減しようとします。勿論、そのコストのなかで一番の大きなものは土地の取得費です。ただ、この土地の取得費は競争相手にも勝たなくてはなりませんので、市況を無視できません。最近は、競争が激化する傾向にあり、土地価格上昇の一因になっていると言われています。 そこで、分譲業者は土地の取得費に次ぐ大きなコストである建築費用を圧縮しようとします。コスト管理は企業としては当然のことではありますが、住宅は人の財産と命を守るものでもありますので安全性をないがしろにすることはできません。分譲業者はコスト削減と安全性の両面を考えながら販売計画を立てなくてはなりません。これからは、特に安全性に対する配慮がなければ、いくら安くても売れなくなっていくでしょう。 編集後記 年が明けたら。試験に受かったら。卒業式が終わったら。会社に就職したら。と、人間は人生の節目、節目で何かしらの新しいことに挑戦することが多いようです。3月はそんな節目になりやすい月ではないでしょうか。卒業という別れと、次の月に期待できる未知の人との出会い。大人になると、自分で意識しないと節目が少なくなっているのかもしれません。 (*_*) |